彼の死にそんなエピソードがあったんだ
あたしはこの話しを聞いてしまってよかったのだろうか
「ごめんね、やえちゃん
長々と喋ってしまって」
「大丈夫」
「僕がこの話しをやえちゃんにしたのは、やえちゃんは蒼くんのように心優しい人だからだよ」
そんなことないに…
「まあとにかく、やえちゃんもあの鳥のように自由に羽ばたけるように病気に勝とう!」
「うん」
先生の思いに答えたいと思ったし、
山田蒼の話に感動した
あたし、病気に負けたくないと思った
この前は病気に負けそうな気持ちだった
もしかしたら山田蒼はそんなあたしだから姿を現したのかな
もしかしたら先生はそんなあたしの気持ちを見破っていたからこの話をしたのかな
これは勝手な想像だけど、どちらにしてもあたしに生きるための気力を与えてくれた
