「…ねぇ、山田蒼」
あたしはムクッと起き上がり覚悟を決め話しかけた
「なんだよ」
「幽霊なのになんであたしはあなたが見えてるの?」
「………
知らねーし」
なんか、間があった
「ほんとは知ってるんでしょー!」
「知らねーって!」
あやしいなー
「あたし、霊感があるのかも…」
今まで全然見えなかったのに
山田蒼の方を見たてみたら目が合った
ちょっとそらしてもう一度ちゃんと見てみると、なんだか寂しそうな顔をしていた
ガラッ
「やえー林檎貰っちゃった!食べる?」
「…今いいやー」
今は目の前の幽霊で頭の中がいっぱいでそんな気分じゃない
「あらーそう?じゃあまた後で食べようか」
「うん」
「じゃあ、お母さんちょっと先生の所行ってくるわ」
ガラッ
お母さんは部屋から出ていった
