モノクロ@レディ【完】

呪文みたいに突き刺さる言葉の後、
また次の言葉が放たれる。



「おばあちゃんにあげてきなさいよ。」



おばあちゃん……?


その名詞がぐるぐると頭の中で反芻する。



数秒立っている状態が続き、やっと次の言葉が出るようになった。




「嫌だよ!! 行きたくないって言ってるでしょう!!」


そう必死に答えてみたけれど。
言葉は母に届かず。


「いいから行きなさい。こんなに買ってきたあなたが悪いのよ。」



そういって、私と父にお土産をおばあちゃん家に届けようとしたね。