白狐の書



 ──白狐にルセという名前をつけてからしばらく、俺は睡の部屋に入り、睡の服を漁っていた。

 もちろん、下着コーナーとか、そういう所は確かめていないし、興味もない。

 姉の下着をおがむくらいなら、小学生の下着を見た方がまだ危なくない。





 ……いや、どっちも危ねぇじゃん!どっちかっつうと、小学生の下着のがヤバイよな……。





 そんな下らないことを考えながら、睡の服を漁っている理由は簡単だ。

 ──ルセに着せる服を探している。

 現代的で、和な感じの美しさが隠れるような、清楚な洋服を。

 ちなみに、俺は一足先に着替え終わっている。

 身体中にこびりついていた血は、ルセが白狐の書を使って綺麗に落としてくれた。

 全くもって、白狐の書の無駄遣いだが、水が使えないので仕様がない。

 白狐の書で時間を止めている間、全ての時間が止まってしまう。

 つまり、水の時間も止まってしまうので、シャワーはおろか、全ての水は使い物にならなくなる……らしい。