「おぉ!可愛いじゃねーか!!」

シンが時雨を見て頷く。
周りもおぉ〜と舌を巻いている。何が変わったのかわからない時雨は照れ臭そうにもきょとんとしている。



「・・・時雨、」



躊躇いがちに名を呼べば、しゃがんでアークと目線を合わせようとしてくれる。
俺は時雨の肩に飛び乗り、



「・・・出航だ!!!」



大声で合図を出した
俺の声と共に帆が張られゆっくりと風を受けながら進んでいく。



時雨は潮風を受けながら長い黒髪を靡かせていた。













____ハジマリハココカラ。






____ナガイナガイタビノ







____ハジマリノハジマリ