「お前、明と何してたんだよ?」

 「え?」

翡波が真剣な顔であたしにそう聞いてきた。

多分、あたしと明が2人で屋上に行ったときのことだ。

 「サボっただけだよ。」

 「本当に?」

 「うん。
  てか、翡波って明のこと好きでし
  ょ?」

あんまり感情を表に出さない翡波が赤くなる。

 「…そんなんじゃ…ねぇ。」

 「何の話してるの?」

 「あ、サトル。」

翡波が驚いたような表情を見せたけど、サトルってわかってすこし安心したみたい。

 「ちょっとね、恋バナをね。」

 「へぇ~。
  オレも参加!」

 「お前はいいよ。
  どうせナンパのことばっか…。」

あ、やっぱりサトルってそーゆー感じなんだ。

 「翡波もさっさと告ればいいのに。」

 「なっ…!?」