東京は梅雨の時期で大変だとか、担任がやらかしただとか…。

くだらない会話なのかもしれないけど…頼哉とこうして話せるなんて思わなかった。

やっぱりあたしは…少し変われたのかな?

 『ウケるだろ?』
  
 「うん。
  樹乃も思い込み激しいからね。」

 『亜緒は?
  最近、なんかあった?』

なんかあったといわれても…。

たくさんありすぎてわかんない。

 「んー…。
  友達が出来たり、北海道弁を覚え
  たり…。
  あ、軽音部に仮入部中。」

 『軽音部!?
  バンドとか?』

頼哉はびっくりしたような口調で言った。

 「そうそう…。
  でも…強制的かな。」

 『なんだそれ。』

頼哉の笑い声が聞こえる。

 「本当にあの人達はメチャクチャ
  だよ…。
  うるさいし、意味わかんないし
  !」