「オマケに部室もないしさ。」

 「…え?」

部室がないって…どーゆーこと?

 「部として認められたのが今年だ
  から、まだ部室用意されてない
  んだって。
  
 「へぇ…。」

なるほどね。

だからこの前も真瞬君の家で練習してたんだ。

 「噂によると…
  このまま部室なしで終わるかも
  って話。」

机に突っ伏していた藤井君がそう呟いた。

そういえば、藤井君の荷物って…。

 「もしかして、藤井君も軽音部?」

 「…だったら?」

無愛想すぎるってば。

 「いや…。
  ギターが気になって。」

 「翡波は軽音部だけど半帰宅部だも
  んな。」

サトルが笑いながらそう言った。

 「…だってダルいじゃん。」

 「部活くらい出なよ、バカ。」