今日は編入初日。

試験にはあっさり合格。

こんなにも簡単なものだとは思わなかったからビックリ。

 「あー…緊張するな…。」

 「大丈夫だって。
  すぐ慣れる。」

真瞬君はそう言ってくれたけど…

あたし、そこまで人付き合いが上手いってワケでもないんだよね。

 「まぁ、頑張ってみるよ。」

 「うん、頑張れ。
  じゃ、よろしくお願いします。」

真瞬君はあたしを職員室に送って、教室に向かっていった。

 「宮野さんは、1-Bね。
  これからよろしく。」

担任の先生は想像していたよりも若い先生だった。

名前は井上裕也(いのうえ ゆうや)。

しかも結構イケメンだ。

女子に人気あるんだろうな、この人。

 「よろしくお願いします。」

 「僕、軽音部の顧問もしてるんだ。
  よかったらどうぞ。」

そして先生の営業スマイル。

そんな先生にあたしも営業スマイルで応えた。