「あたしが別れたって言ったら別れた
  !」

あたしって、結構頑固。

 「学校に乗り込んできたりして!!」

 「まさか!!」

あたしと樹乃がそう言って笑っていると、廊下からガラスの割れる音がした。

 「…え?」

 「嘘でしょ…?」

あたしは廊下に飛び出した。

 「ちょ、亜緒!!」

…現実になってしまった。

体が硬直して動かない…。

あたしの目に映ったのは…。

 「竜…二…。」

 「こうでもしねぇと、お前がこっちに
  戻ってきてくれないだろ?」

竜二がニヤリと笑って、吸っていたタバコを踏んだ。

 「ちょっと!!君!!」

 「死にたいの?」

竜二の手にはナイフのような凶器が握られていた。