「相変わらず大きい家だね。」

あたりはほぼ緑色。

お隣さんとは200mも離れているというから驚きだ。

 「慣れたら狭く感じるって。」

真瞬君が家のドアを開ける。

 「ただいまー。」

 「亜緒ちゃーん!!!!」

 「うぉ!」

真瞬君の妹の真耶だ。

5年ぶりに会う真耶はやっぱり大きくなっていて別人に見えた。

あたしのことを前々からよく慕ってくれている。

 「久しぶりー!!
  元気だった!?」

 「うん、まぁまぁかな。」

 「あがって、あがって~!!!!」

靴も脱げないまま真耶に手を引っ張られる。

 「ちょ…。」

 「亜緒ちゃんの部屋ね、2階の~…。」

 「真耶。
  あとは俺が案内する。」

真瞬君がそう言うと、真耶は不満そうな表情になった。

 「着いてきて。」

 「うん。」