「…あたし、もう大丈夫。
  あっちで頑張るんだ。」

 「そっか。
  お前がそう思うんならな。」

 「元気でね。
  亜緒なら大丈夫だよ!」

…2人ともしばらく会えなくなるんだ。

皆でバカやって過ごすのももうない。

なんか…心に穴が開いたみたいな気持ちになる。

 「…頼哉。腕…。」

頼哉の左腕には相変わらず包帯が巻かれていた。

 「もういいって!
  俺も頑張るからさ。」

 「うん…。」

樹乃が泣き出した。

あたしも…辛い。

大親友の樹乃。

離れるなんてお互い思ってなかったのに。

ずっと一緒だと思ってたのに。

 「…亜緒。大好き。」

 「あたしも。」