「絶対いいライブにするからね。」

 「了解。
  期待せずに待っとく。」

 「何それ!!」

亜緒が笑った。

亜緒は本当に可愛いと思う。

ちっちゃくて、優しくて…。

顔だってめちゃくちゃ可愛い。

それに比べてあたしって…。

亜緒よりも背は10㎝くらい高いし、顔だって可愛くはない。

バスケ部じゃ、1年生レギュラーとか騒がれてるけど…。

ただそれだけだ。

 「何、怖い顔してるわけ?」

 「…っ別に。」

…あ。

 「お前、これ好きだろ?」

 「うん…。」

机にはチロルチョコが2つ置かれていた。

あんまり優しくしないでよ。

…好きって気持ちがまた大きくなる。