気づいたらあたしはベッドの上にいた。

疲れて寝てしまったらしい。

 「…朝だぞー。」

 「…おはよ…。」

…そういえば、真瞬君は昨日からうちに泊まってるんだっけ?

あたしのこと心配して北海道から駆けつけてくれて…。

でも、もう今日には帰ってしまう。

 「…東京の空はどんよりしてるな。」

 「…そうかな?」

北海道の空はどんななんだろう?

綺麗に澄んだ青なのかな…?

雲ひとつないのかな…?

それってすごく…。

 「…亜緒?」

 「あ、ゴメン。」

 「俺さ、昼から楽器見に行きたいんだ
  けど…。なんかいい店知らない?」

 「楽器?」

なんで楽器なんか…。