夏休み明けの部活はいつも通りに始まった。

発声練習をして、ギターとベースはチューニングして…。

でも、いつもと違うとこがあった。

 「ねぇ、ソラ君。」

 「ん?」

ソラ君が目を見て話してくれなかったこと。

 「じゃあ、撮影の日は…。」

そしてもう1つ。

放送局の人が来てること。

 「…あたし、なんかしたかな。」

 「え?なんで…?」

ソラ君が目をそらした。

…さすがにそれは傷つく。

 「別に亜緒は悪くない。」

 「あたしは悪くないけど…何?」

なんか嫌な雰囲気。

 「…ゴメン。
  今の忘れて。」

ソラ君がギターのチューニングを始めた。

…要するにあたしは邪魔ってこと?