そのあと先生は別室でコーヒーを飲みながら、自分の仕事をしていた。

あたし達の練習もちょっと覗いたりして。

 「部費、ピンチなんだね。」

 「…らしいな。
  まぁ、こんなでかい部室作った
  ら多少は削られるべ!」

ソラ君は気楽過ぎる…。

 「いいんじゃね?
  PVとか楽しそうだし。
  CDとかプロみたいじゃん!」

…プロかぁ。

そういえば、皆は本気でプロ目指してるんだよね?

あたしは、成り行きで入って…。

プロになるとかそんなこと考えてもなかった。

 「亜緒?」

 「え?なんだっけ?」

ソラ君の声で我に返る。

 「Tシャツのデザインさ、どーする
  って。」

 「あぁ…。」