「え?
  どーゆーこと!?」

視線がいっきに先生に集中した。

 「今回、学園祭で歌う曲をメインに
  CDしないかって。
  ココ、レコーディングも出来るん
  でしょ?」

あたしはゆっくり頷いた。

 「放送局とか演劇部とかにPV作って
  もらうってのもいいな。」

翡波が珍しく楽しそうだ。

 「ナイスアイデアだね。
  いいんじゃない?
  学園祭でCDとセットにして売る。」

先生の異様に爽やかな笑顔を見て…あたしは察した。

…部費がピンチなんだってことを。

 「腹黒いなぁ。」

 「なんか言ったか?」

 「いえ、なにも。」

聞こえてたんだ。

 「じゃあ、学園祭の2週間前くらい
  にCDとPV作りはじめるか。」

 「Tシャツは業者の関係もあるから
  今から頼むわ。」