「うぃーっす!
  なんか昨日はゴメンね!」

瀬名は普段通りだった。

普段通り過ぎて不自然なくらいにね。

 「久し振りに全員集合だね。」

なんだか…少し嬉しかった。

 「練習やるか。
  ボーカルは発声からな。
  スタジオでやってこい。
  俺らはセッションしてるよ。」

タイミングよく部室の扉が開いた。

 「元気?
  ちゃんと練習してる?」

 「先生!」

先生が差し入れにスイカを持ってきてくれた。

冷蔵庫には入らないくらい大きい。

 「桶に水と氷と塩入れて冷やし
  とこうぜ。」

真瞬君が手際よく準備をした。

スイカを見ると夏だなって感じがする。

 「んで?
  どうしたんですか?」