いつも通りに家に帰った。

…でも、いつもと違うところがある。

心が重たい。

 「…ただいま。」

 「おかえり。」

そっけないただいまにそっけないおかえり。

いつものこと。

でも…心が重たい。

瀬名がなんで泣いてたのかもわかんねぇし、理由を隠したがるのもわかんなかった。

こんなこと初めてだ。

いつだってアイツは…。

 「翡波~、お客さん。」

 「んー。」

…客?

誰だよ。

中学の同級生とか?

でも、何しに?

 「よ、翡波。」