「はぁ?」

 「頼むよ、動員数をお前のおかげ
  で上がてるしさ!
  な、お願いだって!!」

もうやらねぇって言ってんだろ…。

クソ親父。

何回言えばわかんだよ。

 「…ふざけんな。
  俺はもう辞めたんだ。」

部屋のふすまに手をかける。

 「お前の舞…。
  変わってなかったな。
  楽しそうだった。」

 「っ…!
  んなもん…!」

楽しくなんてなかった。

でも…全て体が覚えちまってた。

忘れてなんていなかった。

 「一週間でいい。
  頼むよ。」

その場の空気で頷いてから後悔した。

…もう遅かった。