「昨日、凄かったよね!」

 「…そうかな。」

2曲目を歌い終わったあと、いろんなことを質問された。

高校生?だとか、どこの高校?だとか。

デビューしてるの?とか…。

でも…嬉しかった。

あたしの歌、翡波の歌が認められたんだから。

 「サトルなんかちゃっかり学園祭の
  ことまで宣伝してたしね。」

翡波があくびをして言った。

昨日はライブの興奮がおさまりらなくて眠れなかったんだって。

 「これで来客数増えるんじゃない?」

 「ま、楽しかったからな!
  俺らも!」

バスの中でも笑い声が絶えなかった。

そんなあたしは疲れてるけど、今日から部活に行こうと思う。

もっと上手くなりたいって、あの後改めて思ったっていうか…。

 「亜緒、顔にやけてる!!!」

 「なっ…!」