「へぇ…。」

なんとなくそんな相槌を打ってみる。

 「亜緒は?
  寺島先輩だかと上手くいってんの?」

ソラ君の名前が出ただけで顔が赤くなるのがわかった。

 「まだ付き合ってるわけじゃないし!
  上手くいってるとか、いってない
  とか…。」

あたし…からかわれてる?

 「はいはい!わかってます!
  てかさ、亜緒って経験豊富なイメ
  ージあったんだけど、そうでもな
  いんだね。」

 「なにそれ!」

笑いながら考えていた。

経験豊富…?

…竜二…。

アイツ、今何してるんだろ?

刑務所?少年院?

アイツのせいであたしは…。

 「まぁ、あながち間違ってないよ。
  色んな人と付き合った。」