夏休みになってから一週間が経った。

今日は計画してたキャンプの日。

サトルと翡波、明にあたし。

おなじみのメンバーだ。

 「バスで30分かぁ。
  わりと近いね。」

明がリュックを背負いなおす。

 「わりとな。
  近くにコンビニとかもあるし。」

予定では一泊二日。

 「でも、2人ともよかったわけ?
  部活休んでさ。」

サトルがあたしと翡波にむけて言った。

 「あー、大丈夫。 
  瀬名なんてここ一週間来てない
  し。
  ソラ君も家の手伝い忙しいし。」

瀬名は一週間ほど旅行に行ってくると行っていた。

行き先は不明。

 「自由だな、軽音部。」

 「自由っていうか…。
  なんていうか…。」

バスが向こうから走ってくるのが見えた。