…結局、何がしたかったんだ?

俺。

 「辻本は…それでいいの?」

 「…わかんねぇ。」

薬が切れてきたかもしれない。

腕が痺れてきた。

 「亜緒のこと…。」

 「樹乃、ナースコール押してもらえる?」

 「え、うん。」

…どうせ伝わらないんだ。

俺の気持ちなんて。

アイツを困らせるだけ…。

アイツの相談にのってやったり、少しの時間でも一緒にいられれば…それでよかったんだ。

 「あー…なんか今日疲れたわ。」

 「んじゃ、またくる。」

 「おう!」

部屋のドアが閉まる。

 「…好きだった。」

なんか笑えてきた。

叶わない恋ってやつだったんだ。