ソラ君が笑顔になる。

 「やっぱり?
  本当はアイツのことボーカルで誘
  ったんだけどさ。
  あくまでソロでやるってきかなく
  て!」

そんなことがあったんだ…。

あたしの知らない軽音部もあるんだね。

 「…ねぇ、もっと話聞かせてよ。」

口からこぼれ出た言葉。

本当はソラ君のことが知りたかった。

でも…やっぱりそんなことは言えない。

 「…了解。」

夕焼けの中で話すあたしとソラ君。

他の人からはあたし達が恋人同士とかに見えてるのかな?

…なんてね。

それから色んな話をした。

…本当は沙紀って人のことも聞きたかったんだけどね。

あえて聞かない。

なんか…聞いちゃいけないような気がするから。