「じゃ、行き先も決まったし…。
  今日は解散か。
  翡波、父さんによろしく!」

サトルがそう言って教室を出て行った。

 「じゃ、部活頑張ってね!」

 「そっちもね!」

明はいつものように部活。

一年生にしてレギュラーに定着って話。

サトルは彼女とデートなんだとか。

あたしと翡波も家に向かう。

 「そういえば…詩、読んでくれた?」

翡波の顔はやっぱり赤い。

少し前に翡波から一冊のノートを渡されていたんだ。

 「…うん。
  よかった!
  翡波らしいなって。」

翡波らしい言葉が綴られた詩。

明への気持ちが溢れ出るような…

すごく素直な詩だった。

 「…そっか。」