あたしが自分の気持ちに気づいてから1時間が経った。

時間まで計っちゃってるのがなんか悔しい。

練習中にちらちらとソラ君が視界に入ってくる度に顔が赤くなるのがわかる。

 「おじゃましまーす。」

この声…。

 「お、先生!!」

 「いや~、遅れてごめん。」

やっぱり。

担任の井上先生だ。

童顔のせいかわかんないけど、井上先生は真瞬君達に紛れていても違和感がない。

 「んで?
  結果どーなったわけ!?」

焦るな、と言って先生はソラ君を制するように笑った。

 「設置してから一週間経ってないのに
  結構な量だった。
  あと一週間くらい設置するんだろ?」

真瞬君が頷く。

 「何か問題でも?」

 「オレが大変なんだって!」