また明日、歌が聴ける。

また明日、その声が聞けるんだ。

そう思うと…。

生ぬるい風が吹いた。

6月ももう終わってしまう。

不意に溜め息をついていた。

 「明日…かぁ。」

…明日、ソラ君は唯に返事をするんだろうか?

…まさか、そのまま付き合ったりして…。

そんなことが脳裏をよぎる。

てか、ソラ君って彼女いるの?

あたしは…そんなことさえ知らない。

よく考えたら…

あたしってソラ君のこと何にも知らない。

誕生日も血液型も好きな食べ物も。

真っ白だ。

 「なんなんだろ。」

…認めてはいけない。

コレは恋なんかじゃない。

また生ぬるい風が吹いた。