「亜緒、話って?」

ギターを背負ったソラ君が肩を叩いてきた。

…猫背気味。

そんな細かいところにも目がいってしまう。

 「あー、あのね?」

 「うん?」

…よく考えれてみれば、ソラ君と2人きりで話す機会っていままでなかったような…。

て言っても、あたしの用じゃないんだけどね…。

 「あたしの隣のクラスの子から。
  はい、コレ。」

 「ん…。」

案外その言葉はすぐに出てきた。

 「用っていっても、コレだけなんだ。
  ゴメンね、なんか。」

無理して笑ったからすごい変な笑顔になったと思う。

 「いいよ、別に。
  んじゃ、また明日。」

また明日。

その言葉があたしを期待させている。