「そろそろ行くよ。」

真瞬君がソラ君にそう呼びかけた。

真瞬君は相変わらず気が利く。

 「うん!」

…熱い。

朝からなんなんだ…。

変なあたし。

 「夏目さん、おはよ!」

 「おはよー。」

唯だ…。

やっぱ気まずい。

 「沙紀っ…。」

ソラ君がそう言った。

 「ソラ!」

何…?

沙紀って誰なの?

 「…ハハッ。そーだよな。」

その笑顔は…

自分自身を嘲笑っているようにみえた。