『お前の歌好きだよ。』

その言葉ばっかが頭をループする。

あの声であんなこと言うなんてズルい。

…てか、何考えてるんだろ。

バカみたい。

ソラ君はあたしの歌が好きなだけで…。

深い意味ないじゃん。

♪~♪~…

こんな時間に誰だろ…。

明は部活中だと思うし…。

 「はい?」

知らない番号だ。

 『亜緒?
  あたし。唯!』

唯…。

名前を聞いただけで息が止まりそうになった。

…正直、ずっと唯を避けていた。

 「なんで唯があたしの番号知って
  るの?」