拍子抜けしたソラ君のそんな発言が場を和ませてくれる。

 「亜緒には今日からメニューに腹
  筋いれるか。」

 「運動部みたいになってるけど?」

仕方ないよね。

ライブのためにも…。

全力尽くさなきゃ。

 「あたし、他にどこダメかな…?」

 「他? 
  そうだなぁ…。」

欠点こそ長所に変えていかなきゃ。

 「もっと自信持った方がいい。
  ちゃんと音だってとれてるし。」

ギターを抱えた翡波が口を開いた。

 「そっか。
  ありがとね!
  もう一回お願いします!」

真瞬君がきょとんとした顔をしている。

 「亜緒、お前どうした?」