「おじゃましまーす!」

 「ただいまー。」

あたし達の声が重なる。

ガレージではもういつものようにセッティングがされていた。

行動早すぎだって。

 「よ!
  これ、土産なー。」

郁月君が色んなお菓子を配ってくれた。

こんなに買ったんだ…。

 「お、八つ橋だ!」

瀬名が八つ橋に手を伸ばそうとする。

 「それはあと!
  練習するぞ!」

 「いつになく厳しいですね、
  部長!」

渋々という感じにベースを用意する瀬名だけど、やっぱり楽しそうだ。

 「ほら、亜緒!」

 「うん!」