「お盆は無理だよねー。
  墓参りとかあるし。」

墓参りかぁ。

あっちに親族のお墓のあるあたしにはあんまり関係無いんだけど。

 「俺らはわりといつでも大丈夫。
  な?亜緒。」

 「え?あー、多分。」

なんであたしに話を振るんだ…。

翡波、地味に楽しそうだし。

 「2年生帰ってきたよー!!」

クラスの誰かがそう言った。

 「…どうする?」

 「行っておいでよ。
  すぐ帰ってくるんでしょ?」

明の了解も得て、あたしと翡波は真瞬君達のところに向かった。

…早く会いたい。

そんな思いが足を進める度に強まっていった。