「瀬名、宮野さんに話したいことあ
  るから外して?」

 「え?ああ…。」

瀬名は渋々と教室に戻っていった。

 「夏目さん、話って…?」

 「唯でいいよ!
  あたしも亜緒って呼ぶ。」

あたしは小さく頷いた。

 「んでね、話ってのは…。
  あたしさ、寺島先輩のこと好き
  なんだよね。」

唯がソラ君のことを…?

 「それで、亜緒って軽音部だし仲い
  いでしょ?
  協力してくれないかなって。」

なにそれ。

協力?

それって…。

昼休みが終わるチャイムが鳴り響く。

 「じゃ、またね!!」

…あたしのこと利用しようとしてるだけじゃん。