「あ、そういえば明は部活ない
  の?」

 「今日はね。」

明が椅子から立ち上がったので、あたしもベッドから立ち上がる。

 「電車乗ってすぐだから。」

 「うん。」

電車に乗っている間は自然と会話をしなくても気まずい空気になったりしなかった。

それは多分…相手が明だから。

話さなくても一緒にいられる空気。

 「…亜緒、何があっても驚かない
  でね。
  あたしは慣れてるからいいんだ
  けど。」

どーゆー…意味?

電車を降りて少し歩くと大きな日本風の屋敷の前にたどり着いた。

 「ここが瀬名の家。」

 「でっかぁ…。」

もしかして瀬名ってお金持ち…!?

さっそく驚いてしまった…。