「…っ!
  真瞬君、ソラ君!
  郁月君!」

ちょうど放送室から出てきた3人のことを大声で呼ぶ。

 「…亜緒?」

 「なんで…。」

あたしは形振り構わずに3人に駆け寄った。

 「ありがと!
  本当にありがと!!」

 「ちょ、亜緒!!」

 「お前…っ。」

 「大胆なヤツ!」

最後に抱きついてしまったのは、こぼれそうだった涙を隠すためなんだから。

…誤解しないでよ。

…なんて。

本当は感情が高ぶりすぎたんだけど。

…あぁ、あたし…。

軽音部大好きになってる。

最初はあんなにも嫌悪してたのに。

変なの。

…でも、この軽音部じゃなかったら大好きになってなかったよ。