残念ながら今日はすき焼です。

 「ソラ君、ヒナが弾き語りしたいん
  だって。」

瀬名がすかさずフォローをいれる。

 「あー?その話?
  俺カンケーなくない?」

この人は…。

 「じゃあ、ソラも賛成?」

 「ん~?うん。」

微妙な反応。

 「ま、俺は亜緒と歌えればいいよ。」

あたしを見てソラ君が笑う。

最近思うんだけど…。

ソラ君って恥ずかしいこと平気で言うから、どうしていいかわかんないんだよね。

 「じゃ、今日はこの辺で練習するか。
  亜緒とソラは発声練習してきて。
  チューニングおわったら呼ぶ。」

 「了解♪」

あたしはソラ君のあとに続いて外に出る。

 「楽しみだよな、学園祭!」

 「あー、うん。」

どっちかっていうと…まぁね。

 「でも、どうせなら亜緒と全曲一緒
  に歌いたい。」