流星学園の校長室で気だるげに校長先生の話を聞いていた男は、その内容に眼を見開いた


「中途入学?」


男は素っ頓狂な声を上げた
しかし、それも仕方のないことだろう


現在2039年


2012年に起きた謎の光が降り注いだ現象により出現した『レストチルドレン』は世界の至る所で生まれている



「……生まれた時にレストチルドレンかどうかは簡単に解るでしょう?」


男、天城恭介(あまぎきょうすけ)は頭を掻きながら面倒臭そうにに言った
それに気を悪くする事無く校長はニコニコとしている


「天城君、君のクラスに入れるから」

「はぁ!?」


天城は驚愕する
何故かは知らないが、日本に唯一のレストチルドレンの為の学園
そこに中途入学するような面倒な生徒のことを任されてもいい迷惑だ


「頼んだよ。私は知らないが、理事長が連れて来た子なんだ」


皺の刻まれた顔に人の悪い笑みを浮かべて念を押してくる


「これがその生徒だよ」


渡された紙には顔写真と簡単なプロフィールや経歴が乗っている


『青柳昴(あおやぎすばる)



○○高等学校中退』