シャングリラ!




 枕をギュウッと腕の中に抱きしめて


 泣きながら、そして顔を真っ赤にして呟いた




「…だって、怜都のチョコはあたしのものでしょ?」




 でも、それを言い終わる頃には


 さっきまでの泣き顔が嘘のように戻っていて。





「そうでしょ…?」




 返事の代わりに、

 目のふちにたまった涙をそっと拭った





 結局

 バレンタインのお返しにはマシュマロを作って返すことにした