「吉村あ!いるのか!」



怒声と共に屋上に来たのは
青葉の担任だった。



「気のせいか…!たしかに
"吉村くん"と聞こえたのだが…」



担任はブツブツ言いながら
その場を立ち去った。



「ちっ、しつけーなあいつ」



呟いた青葉の左手は
真っ赤に染まったるなの顔を
押さえ込んでいた。



2人は小さな物陰に
身を潜めていた。