【短編】だから傍にいて、








―――青白い月がやんわりとした薄い光で、私たちを照らす。




「手、冷たいね」


「ずっと待ってたから」


「寒かった?」


「それはもう、」







私の言葉にあの人は少しだけ驚いてた。



私が素直にそう答えるなんて思ってなかったみたい。



不意打ち成功。







「ねぇ、」


「何?」


「今は?今も、寒い?」






さぁ、早く帰ろう。



私の三番目に好きなシュークリームが待ってる、







「………全然、熱いくらい」







あとは


一番目に好きな


あなた、








FIN,



.