息を切らせながら懸命に走る。



雪を踏む音も冷たい風も...何も感じなくなるくらいに・・・





ただ...


キミに会いたくて...。






「・・っ・・・はぁ...着い・・・たぁ....」


つーっと頬に汗が流れた。




小さく深呼吸すると、冷え切った風が全身に入ってくる。





―――私が目指した場所は...。



ずっと..ずっと思い出せなかった場所。



大切な思い出があるのに...思い出せなかった・・・。




やっと...やっと着いたんだ。



ここに....。