「顔・・・上げて、新太。話してよ...ちゃんと聞くから。だって新太・・・こんなことする人じゃなかったじゃない」
いくらどんな噂がたとうが、いつでも自分の信念を貫く人
何をしてもカッコ良かったのは、それは新太自身が輝いていたから
何事にも真っ直ぐなキミが私は好きだった...。
「・・・違うんだよ。・・・俺は」
ゆっくりと顔を上げて、ほんのり赤くなった顔が見えた。
「新太、もう酔ってない・・・よね?」
「・・・あぁ、ごめん。・・・・俺さ、ずっと嘘ついてた。隠してたんだよ・・・本当の自分を」
酷く切ない瞳を向ける。
辛そうに話す、その口調が・・・私の心を締め付ける。
「・・本当の自分を隠してた?」
横たわってた体勢から、姿勢を戻す。
背もたれに寄りかかりながら、呼吸を正した。
新太の・・・本当の自分?
じゃぁ・・・あの頃の新太は・・・?
「ずっとずっと言えなかった。言ったら崩れていくの分かってたし...傍で見守る・・・それが俺の役目だと思ってたから」
「・・・新太?」
少し俯きながら微笑んだ。
背もたれにそっと寄りかかると、視線を私に向ける。
「・・・俺さ。隼よりも前から・・・さゆりの事、好きだった・・。知らなかっただろ?俺が、お前の事好きだなんて」
儚い笑みで優しく放った、その言葉の意味。
“好き”
・・・知らなかったよ・・・気付きもしなかった....。
キミが...私を好きなんて・・・。
