「ん―――っ」


大きく伸びをしてベッドから降りた。





写真立ても食器も...何もかも、あの頃のまま。



何も手を付けられずにいた・・・だって、思いだしてしまうから。






ぎゅっと唇を噛み締めて、いつもの要領で朝食を作り始める。



どんなことをやって消えない――あの日。



頭の隅では・・・いつも、あの日が繰り返されている。






「・・・っと、食べよっか」



ついつい、言葉に出てしまう私。




1人暮らしにも、少しずつ慣れてきたけれど・・・やっぱり、どこか抜けなかったりする。