それから長い沈黙が続いた。


それでも、愛香は一向に電話を切ろうとしない。



私は不思議に思いながらも、携帯を離さなかった。




時折、テレビから聞こえてくる音がするくらいで、静かな部屋の中、私は愛香からの返事を待っていた。




「ねぇ...ちょっと愛香?」



もう、辛抱たまらなくなって声をかける。


少し荒っぽい声は今の心境を表しているよう





『・・・・ごめんね』


突然だった。


さっきまで、ずっと黙っていたのに...それに何故「ごめんね」?


何で・・・謝るの?