ピリリリリッ


劈くような大きな着信音に体がビクリと反応する。




あまりにも突然で戸惑いながら携帯に手を伸ばしボタンを押した。



「――もしもし?」


『朝早くからごめんね?話したい事があって、今大丈夫?』


「うん、大丈夫」


『はぁ~良かった』



電話の相手は友達の愛香(アイカ)からだった。


最後に話したのは・・・いつだっただろう?



高校の時に仲良くなった女友達


これといって、親友なんて呼べる人間はいなかったが、あえて親友という枠があるなら愛香が私の親友にあたる存在なのだろう。



思った事を素直に言える女の子

真っ直ぐに芯が通った優しい女の子


それが愛香だった。



初めて愛香と話した時、他のどの女子とも違う感じが言動などでうかがえた。