そ…っ…か…
アレはこういうコトだったんだね…。
あの『決めた』は、自分の作品を置くお店を『決めた』って意味だったんだ。
やっと、
やっと、カレの言っていた意味がわかった。
そりゃそーだよね。
ホントのカレは桐谷仁と並んでも遜色(そんしょく)ないくらいのイケメン君なんだもん。
覆面リサーチじゃないけど、そういう小細工だってしたくなるよね??
目の前にいるのは写真の中の桐谷蓮
今より少しあどけない顔を向けて、
こちらに向かってニッコリと微笑んでいる。
イケメン好きの私
カッコイイ人としか好きになれない、私
見かけだけが全ての私
いつもなら
この偶然に小躍りしながら喜んでいるだろう
『コレは運命の出会いよぉ~!!』
とか何とか言って、何が何でもレンを自分のオトコにするために、悪行の全てをつくすに違いない。
でも……
不思議とそんな気にはなれなかった。
喜ぶどころか、残念に思ってる私がいる
レンのいいところを知ってるのは
私だけのはずだったのに
カレの魅力に気づいてるのは
私だけだと思っていたのに
そうじゃなかったことが、なんだか淋しかった。
私だけのレンじゃなく
本当は“みんなの桐谷蓮”だったことが無性に悲しかった。



