「蓮はシルバージュエリーのデザイナーなの。
去年イタリアから帰ってきたばっかりなんだけど、結構注目されててね?有名なセレクトショップからオファーも貰ってるくらい優秀なデザイナーなのよ?」
そんな私をよそに
理子は淡々と蓮の話を紡いでいく。
「で…アンタとデートした日は、マーケティングをしに行ったみたい。」
「…へ??」
「巷で有名なセレクトショップか、こじんまりしたセレクトショップか。
自分の作品を置くのはどっちにするか見極めたかったみたい。」
そういって、理子は口を隠してクスクスと笑う。
「え??」
「蓮とデートした時、あの子スッゴイ格好してったんだって??」
あ、あぁ……
あのキモオタ・アキバ・ファッションね……
あの時のレンの格好を思い出して引き気味にウンウンと頷くと
「あの子ちょっと変わりモンだから。
ああいう格好でお店に行ったらどんな対応すんのかが知りたかったんですって。」
「…え…??」
「オタクだろうとオシャレ番長だろうとお客様を差別したりしない、そういうお店に自分の作品を置くって決めてたんですってよ??」
理子のその言葉を聞いて。
『決めた』
と大胆不敵に微笑んだ、カレの顔を思い出した。



