「はやく“恋人”になりたいなぁ……」
デートの途中、君は何度もそうつぶやく。
「優希は厚かましいなぁ。まだまだ、だよ。
優希から受けたココロの傷はまだまだ癒えてないんだから。」
「えぇ~!?そうなの!?」
「うん。
だから今日もちゃんと頑張ってね?」
「はぁぁ…、道のりは遠いなぁ…。」
心底がっかりしたようにため息を吐く優希は最高にカワイイ。
うーん、イジメがいのあるヤツめ。
そんな優希がかわいいから…ちょっとためらう。
俺のポケットの中に入った小さな小さなシルバーリング
それを指先でコロコロと転がしながら、どうしようかなぁと俺は悩む。



